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IC-2320D UHFパワー出ず その2

偽物パワーモジュールが乗っているUHFパワー出ずのIC-2320D(1台目)、懲りずにもう1台買ったIC-2320D(2台目)が手元にある状態となったので、気軽にフタを開けたり閉めたり、はんだコテを突っ込んで色々とつついてみた。

 

2台目もローカル局とラグチュー中にVHFがパワー出ずになってしまった。

IC2320Dが2台あるのでいいとこ取りで1台組めそうだなと2台をバラバラにして組み合わせる前に、2台目のVHFパワーモジュールを開腹して中を見てみた。

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VHF側 45Wモジュール SC-1125

カッターでプラケースの周りのコーキングをカットして、ドライバーでこじって開けてみたらリード線が外れた。

端子外れによる「パワー出ずがあるよ」と聞いていたがこれがそうなのか。

放熱が効率よく行われる構造なのでリード線を付けなおすのは難儀したが、はんだコテの温度を設定いっぱいの470℃まで上げて、もう一本コテを当てて対応できた。

パワー出ずの原因はこれだけでなく、APCの電圧コントロールする2SB1135が飛んでいたのもあり、このトランジスタが見つからないので、秋月電子から2SB1018Y-Aを取り寄せて交換で完了。

 

1台目のIC-2320DはUHFパワーモジュールを、ヤフオク仕入れた中古の10Wモジュールに置き換えていたが、9Wくらいしか出てなかったので、最初についていたニセモノモジュールも開腹してみた。

 

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偽SC-1054

こいつも足が外れてたのではんだ付けしなおして、元のIC-2320D(1台目)へ組み込むと27Wくらい出てた。

三菱の430MHzモジュールにはいくつか種類があり、400MHz用や450MHz用などがあるが、それの型番を書き換えたものかもしれないし、430MHz用の10W用だがハイパワー機に組み込んだので、ドライバー段のレベルが10W用より大きいので多めにパワーが出ているだけかもしれない。

 

1台目のIC-2320Dでキーを押したときのBeep音がでない件は、LOGIC基板内ではんだ外れがあり修正して音が出るようになった。

写真を撮り忘れたが、はんだが外れたというよりも、チップ部品の実装ずれで出荷時から音が出てなかったようにも見えた。

 

2台ともフロントパネル照明をLEDにしたり、受信拡張改造して使えるようにした。

1台目はUHFが20Wしか出てないが、UHFはあまり使うことが無いので困ることはないかも。

受信改造して驚いたのが、2台ともVHFで140MHz~160MHzくらいはアマチュアバンド内とほぼ同じ受信感度を確保できていたこと。

SGでSメーター読みでしか確認できないが、この範囲内は±3dBくらいの差で同じS振れで収まっていた。

エアーバンドのAM受信は、FM検波ICのSメーター出力を検波回路代わりにしているので、Sメーターが振り切れるくらい強いと受信音が出にくくなり、音声の再現度もあまりよろしくないのでオマケ機能程度と期待しないほうがいい。