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TS-780 修理

SNSの知り合いから「TS-780不具合あり」を買い取った。

 

前情報では

・受信感度悪い

・周波数ズレ

・トーンエンコーダー無し

・送信OK

 

受け取ってみたら、受信感度が20dBほど悪く、周波数も90kHzくらいズレていた。

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ものすごくズレてる

SGを入れ替えて、このSGも不調気味のジャンクなので、どっちがダメなのかしばらく悩んだ。

 

SGの信号を受信させていると、フラフラと周波数が変化していく様子が分かり、PLL系の不具合かなと思いながら、サービスマニュアルの順番で再調整を始めてみた。

 

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広い机が欲しい

 

調整してみたところ、PLL系は異常なし、モード別の局発もOK。

となると、2nd IFの局発ズレだろうという事になり、カウンターをつないでも読み取れないので、IC-R1へテストポイントにつないだオシロスコープのプローブを接続して受信させたら、規定値から80kHzくらいズレたところで受信している。

 

ここは、ちょっとした振動や配線移動だけでもフラフラ周波数が動く厄介な回路で、トリマー不良か水晶不良だろうと思いながら、軽くたたいたりしてみると正規の周波数に近づいた。

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パラフィンで固定されているのは、KENWOODになってから?。TRIO TS-780では見たことが無い。

きちんと発振し始めたようで、周波数カウンターでも読み取れるようになり、その後の調整もスムーズに行えた。

この2nd-IF 局発周波数はすぐズレるし、周波数カウンターだけではSSBのfズレが目立つので、ふたを閉めた後エージングしたうえで、再度調整している(ケースに穴も開けてある)。

 

調整が終わりふたを閉めた頃に2m CWに知人が出てきていたので、SSBへ移行してからしばらく交信してみたが、異常は無く使えた。

 

トーンユニットは過去の記事に書いた方法で代用する予定。

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