ma2.electronのブログ

電子回路とかアマチュア無線機の修理とか

IC-24 修理

ICOM IC-24。

IC-2ST/3STシリーズのケースにV/UHFを組み込んだハンディー機。

ヤフオクで不動品を入手。

 

以前も持っていたが、ホイップアンテナで送信させたらDC電源(菊水 DC35V電源 )に回り込みを起こし、DC35Vが印加されて壊れてしまった。

 

バッテリーパックは付属していなかったので、手持ちのバッテリーパックとかDCコードを使って動作チェック。

受信拡張でダイオード取り外しや、バンド外送信の改造をすると、リセット後の表示が変な数値になるバグがあるのだが、その状態で立ち上がった。

 

バンドが切り替わらない。

ファンクションキーが押されたままのような動作しかしない。

一部動作するキーとダイヤルを回してアマチュアバンド周波数へもっていくと、送受信はしている感じ。

なぜかバンド外でも送信する。

 

蓋を開けてファンクションキーの導通チェック、電圧変化を見ても異常なし。

ファンクションキーに繋がるスイッチ動作のトランジスタ、リセット動作用のICを外して様子を見ても変化なし。

リセットICを外して取り付けたら、表示も音も出なくなった。

 

キーマトリクス辺りが怪しい?と回路図を追ってみたけどピンとこない。

基板を眺めると、受信改造とか仕向け先設定のダイオードが全部外されている。

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部品配置とパターン図

蓋を開けた時から気になっていた、ダイオードマトリクス用のランド剥がれを拡大鏡で見ると、はんだ付けのランド付近にパターンの切れ端が残っていた。

あまり関係はないだろうけど、切れているものは繋いでおこうとポリウレタン線で接続。

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ポリウレタン線で修正

 

電源を入れた動いた。

日本向けの仕様で受信拡張のみした状態で動くようになった。

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無事に修理完了

送信パワーはV/U共に5W出る。

Fズレ、受信感度は確認していないが実用範囲にはありそう。