ma2.electronのブログ

電子回路とかアマチュア無線機の修理とか

IC-706mk2G DRIVER段 FET交換

知人から修理依頼のあったIC-706mk2G。

 

2年ほど前にも同じ修理をしたが、また再発。

2年前はVFH/UHFでパワー小になり、まだICOMのサポートが受けられる頃だったので、一旦サポートの方へ送ったがFET在庫なしで修理不可となった。

それで、うちに何とかならない?と持ち込まれた。

国内には在庫が無さそうだったので、海外サイトで探してみたらAliExpressでチラホラと取り扱いがあったので、「偽物かもしれないから場合によっては諦めて」と伝えて手配。

届いたFETは使えたので、念のために返却後に再度手配しておいたが、また使うことになるとは…。

 

f:id:ma2electron:20200525091829j:plain

 

Driver基板を外す。 電動はんだ吸い取り器が無いと外せないかも。

f:id:ma2electron:20200525091936j:plain

 

 

外した基板をクラッド抵抗器の上に固定。

下にアルミ板を敷いているのは、熱で机が焦げないように。

過去に導電マットが溶けて穴が開いた。

クラッド抵抗は8Ω、スピーカーのダミーロード代わりにも使えるかなと選んだだけ。

13.8Vの小型DC電源(4Aクラス)でも使える。

クラッド抵抗への電源用の配線は、はんだ付け不可。

熱ではんだが溶ける(溶けた)。

 

Driver基板のグリスを拭き取り、パーツクリーナーなどのアルコールでグリスを洗い流してから加熱。

f:id:ma2electron:20200525092001j:plain

 

f:id:ma2electron:20200525092435j:plain

FETの他、チップ部品も外れることがあるので、紙テープなどで固定しておくことをお勧め。

はんだを一度きれいに吸い取って、放熱板の上に再度はんだメッキしておく。

 

新しいFETを載せて再加熱しはんだが溶けたら、少し左右にFETを動かして気泡を抜く。

位置決めをしたら抵抗への電源を切ってはんだが固まるまで待つ。

そのあとにFETと基板のはんだ付け。

 

元通りにして完成。

 

ドライバー段とファイナル段のアイドリング電流を調整して終了。

海外サイトにあるサービスマニュアルと現物で、VRの位置がイラストと違うが基板のシルク印刷があるのでそちらでVRを確認。

サービスマニュアル通り、一度、反時計回りにVRを回し切ってから調整をする。

前回は、ここを間違えていたようで、再び私の所に来てしまったようだ。